川古温泉-大源太山-平標山-仙ノ倉-毛渡乗越-赤谷林道-川古温泉

夕暮れの仙ノ倉山頂から谷川方面を見る。
群馬側を埋め尽くした雲が、仙ノ倉と万太郎の間のコルからあふれて新潟側に滝のように落ちていっていました。
2006年10月14日-15日
川古温泉-大源太山-平標山-仙ノ倉-川古温泉
10月14日(土)
水上ICから30分程の運転で、川古温泉に到着。旅館のちょっと手前に広めの駐車スペースがあるので、そこに駐車。1台だけ車が泊まっていた。
身支度を整えて、川古温泉裏のゲートから赤谷林道に入る。ゲートは3つもあった。随分厳重だなー。
まずはひたすらテクテク歩く。林道はちょっと荒れ気味で、路肩が落ちてたり、落石注意の看板もあちこち。
1時間くらい歩くと、工事現場があった。この辺りに赤谷川橋があるはずなんだよなーと思いつつキョロキョロしながら歩くけど、見つからない。ちょうど工事のおっちゃんたちが軽トラに乗ってやってきたので「この辺りに橋はない?」って聞いてみた。でも、おっちゃんたちは知らなかった。
ちょっと戻ったり、河原に降りたり(東電の施設があった)して橋を探す。すると、工事のおっちゃんが、「そういえば、営林署の車がもっと先に行ったのを見たことがある」って教えてくれた。
というわけで、もうちょっと先に行ってみる。林道は急に狭くなって不安になるけど、あった!!結構立派なコンクリの橋!!
橋を渡ると渋沢林道。
ところが、これがまたすっごい荒れようだった。まず車じゃ無理だね。だって、見てよこれ。
これ、林道を塞いでいた落石の山。角が鋭くて、なんだか落石したてのほやほやっぽかった。
足元に気をつけながら、乗り越えてもう少し歩くと・・・・
ハイ!ずたぼろの道標発見。どうやら平標←渋沢って書いてあるらしい。という訳で、ここが大源太山登山口っす!!ここから山に分け入ります。
登山道は、最初のうちは植林されたエリアを進む。足元が枝払いされた枝の葉っぱでフカフカしていて気持ちいい。
植林エリアを過ぎると、灌木エリア、そして笹エリアに入る。
「山と高原地図」のガイドでは、道が広く刈り払われてるってあったけど、ホントに広々刈り払われていた。ブルでも通すんかいな?ってくらい広々。さすが営林署。
肝心の天気は、どんより。視界は20メートルくらいかな。えーん。
晴れろー晴れろーって念じながら歩いたけど、むなしくずっとガス。
ここの山頂で、今日始めて登山客に会った。浅貝から三角山を通って日帰りで来ていたご夫婦。「ガスが残念ですねー」って、本当に残念そうに言っていた。ま、たまにはこんな日もあるさ。
そして大源太山から15分くらいで、2週間前に歩いた平標~三国峠の道に合流。
平標山の家の工事は、いよいよ佳境に入ってました。山口さんもいた模様。
そして実は山の家の手前から、ガスのくせにヘリの音が何度も近くで聞こえていたんだ。
こんなに視界が悪いのに、どうしてヘリの音がするのかな?
もしかして、もしかして、もしかする???って、かすかに希望が出てきて・・・
平標山への木の階段を登ってると・・・!!!
!!!!!おおお???なんだか明るくなってきて、空に色が付いてきたぞ!!!
もしかすると????
うわーい!うほほーい!!!山頂はどっぴーかんだったのだ!!!!
どうやら、この日のこの一帯は、1900mくらいから下に雲があったみたい。
ちなみに、標識の上のザックは、ここにザックを置いて仙ノ倉までピストンをしていたおじさんのザック。
今、午後3時くらい。よーし、仙ノ倉までサクサク行くぜ!
平標からピストンをしていたおじちゃんは、ヘルメットに地下足袋だった。沢ヤさんかな?もう午後の4時だって言うのに、これから平標から降りるんだって。途中で暗くなっちゃうよ。
ま、ベテランぽいおじちゃんだったから大丈夫だろうな。
この日は、群馬県から関東一帯はずーっと遥か彼方まで雲海だった。
で、新潟側は晴れていた。
山の低いところを乗り越えて、新潟側に雲が漏れていたのは、冒頭の写真の通り。
雲が本当に滝のように流れていて不思議な景色だったなー。
この日は、仙ノ倉付近で一泊しました。
10月15日(日)
朝はもやっていてちょっとはっきりしないお天気。
そして風が強かった。でも今日は、緊張の川古温泉へのくだりがある。早めに出発だ!!!
日が差してくると、エビス大黒の頭がくっきりしてきた。だんだん天気が回復してくる。
昨日通った黒金山(左)と大源太山(右)がくっきりと見える。昨日も晴れていたら、向こうからこっち(仙ノ倉と万太郎の間)が見えたってことなんだよね。
途中、越路避難小屋に泊まったというおじさん1人と、大障子避難小屋に泊まったという人たち6人とすれ違った。超キュートな女の子2人組もいて、びっくりしたよもう。
さあ、いよいよ毛渡乗越だ!!この標識はずっと倒してあるまんまだな。
いつもは、この標識を横目に通り過ぎるんだけど、今日はここから・・・
ここをおりるのだ!!!赤谷川側が麓まで良く見えるぜ。
さあ、出発だ!降り口は、笹が刈り払われている。よし行くぞ!!GOGO!!
と、下り始めたんだけど、上のほうはホントに道がわかりにくかった。はっきり刈り払われているのは降り口のとこだけだったし。
何度も道を間違えそうになって、藪に突っ込んだりガレ場を降りていきそうになったり・・・。
赤や黄色のペンキマークが結構こまめについているんだけど、下からは見えるんだけど、上からは見えないんだよね。
時々振り返って、ペンキマークを確認するのは必須だよ!!!
もひとつ、この辺りは熊さんエリアなので、鈴は必須!熊が毛渡乗越を越えて群馬側と新潟側を行ったり来たりしてるという情報もアリ!
暫く慎重に道を間違えないように降りて行って、灌木帯に入ると営林署パワーバクハツです。
ブルほどじゃないけど、軽トラくらいなら通れそうなくらいに広く木が切られていて、いきなりわかりやすい登山道になる。
左右から伸びた木の枝がアーチのようになって、まるで木漏れ日のトンネルの中を歩いているような気持ちのいい場所が何箇所もありました。
そして、地図の通り何箇所か沢を越えます。
これは、ウラエビス大黒沢を越えるときのペンキマーク。長さ1mくらいの巨大な矢印にびっくり。
ここはちょっと広くて、一休みにちょうどいいとこでした。
ここからぐぐぐっと下がっていくと、いよいよ地図に「危」マークがついてる赤谷川渡渉点だ!!
写真じゃわかりにくいけど、向こう岸の岩に超巨大なマークが付いてる。
この1週間くらい雨が降ってないせいか、水量はとても少なかったよ。
チャプチャプという感じで、全く危なげなく渡れました。
渡ってから、振り返ってみた。赤ペンキで巨大な「ケト」のマーク。きっと、ガスが濃いときでも見えるように大きく書いてあるんだろうなー。
ここから、地図上では赤谷川沿いのなだらかなコースに見えたんだけど、イヤー大変だった。
殆ど道が川側に傾斜が付いてるんで、油断すると足を滑らせて真っ逆さまだよ。
でも、こんなスンバラシイ滝を眺めることもできた。赤谷川の対岸の崖。落差何十メートルあるんだろう???紅葉も綺麗!!
途中、毛渡乗越以来始めて、人とすれ違った。赤谷川の本谷を行くって言ってた。
これまでの道が崩れたせいか、大きく高く巻く道が付け直されてるとこがあって、そこは細いロープを頼りに崖をよじ登った。ま、他の場所のロープはボロボロだったけど、そこのロープはまだ真新しくて丈夫そうだったけどね。これも営林署が整備しているのかな。ご苦労様です!!
そうして、10回以上は命の危険を感じながら、やっとやっと林道終点にたどり着いた!!
ヤレヤレ。一安心。この終点近くにはキャンプの焚き火の跡とかがあった。
赤谷林道は、やっぱり荒れてました。でもここまでの道に比べたら全く平和な道だった。テクテク歩いていくと、昨日の赤谷川橋の横っちょを通り、工事現場も通った。でも今日は日曜日なので休工中だった。
さらに川古温泉まで林道歩き。途中でちょっと疲れてきた。でも頑張る!あと一息!
青空にくっきり稜線が見える。あそこから降りてきたんだなー。感慨深いぜ。
そして、やっとゲート!!そして、温泉に入るぞー!!!
メインは湯治のお宿なんだけど、日帰り入浴OK。
ぬるいのにジンジン効いて、ホントに気持ちいいお湯だった。いいところだなー。
帰りは、野中の一軒蕎麦屋「登来(とき)」さんで十割そばと山菜天ぷらも食べちゃった。アケビの皮の天ぷらなんて、初めて食べたよ。
ここで、毛渡乗越~川古温泉コースのおさらい。
かなり危険な場所がたくさんありました!!!地図では点線のコースなので、そのつもりで!!!
おいら、下記の条件がそろわない限り、安易に入らないほうがいいと思うよ。
1.しばらく雨が降っていない →赤谷川を安全に渡るため
2.雪渓が消えている
3.あまり人が通らない登山道というものがどういう状態を示すのかをわかっている(藪っぽい登山道と藪を見分けられるなど)
4.ガスなどが出ていなくて、見通しがきく
あと、林道はいたるところ落石があるので、それも要注意ダヨ!!落石エリアはすばやく通ること!!
じゃ、また!!
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Anonymous, at 9:55 AM
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